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神様のボート
神様のボート/江國香織/新潮文庫

*付箋メモ

p.20
 箱のなか、は、ママとあたしだけに通じる言い方で、もうすぎたこと、という意味だ。どんないいことも、たのしいことも、すぎてしまえばかえってこない。
――でもそれはかなしいことじゃないわ。
 ママは派手な花柄のスカートをはいていた。
――すぎたことは絶対に変わらないもの。いつもそこにあるのよ。すぎたことだけが、確実に私たちのものなんだと思うわ。

P.39
 絶対にみつけてくれると約束した。私がどこにいても、なにをしていても、絶対にさがしだしてくれると。
 そう言ったときのあのひとの目をみたら、誰にだってわかると思う。信じなくちゃいけないということが。たとえそれが叶えられない約束でも、私は生涯あのひとを疑ったりしないだろう。
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